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ストーブ(コンロ・バーナー)とランタンの話 その2

ーアルポットー

 

車中泊で台風に遭遇 車に閉じ込められたら調理はどうする?

雨飾山登山の次に訪れた笹ヶ峰キャンプ場(‘13/10/15〜16)

 

駐車場横の建物を借りて車を停めた。陰にかくれて何とか湯を沸かしてラーメン

を調理した。雨だけなら簡単だが、台風の風雨ではコンロを使うのが困難だった。

それでこれが登場するのである。台風26号に遭遇して、車中でコンロを

使えなかったので(炎が出て危険な為) 車中で湯を沸かす方法を考えた。

 

最初に思いつくのは“カーポット”。車のシガライターに繋いでDC12V

ヒーターで湯を沸かすものだ。昔、ドライブの時にいいと思って買ったが

湯が沸くのに40分位掛かり、おまけにプラスチックの匂いがして、結局

廃棄した事があった。ネット検索してみたが今も同じ様な感じである。

 

インバーターで電子レンジ・・となるとサブバッテリーの大きなものがいるし

キャンピングカーならいざ知らず、軽自動車の車中泊にはそぐわない。

 

それで色々検討した結果 前述の“アルポット”を購入するに至ったのである。

元々釣り人が波止場等の風の強い所で使っていたものが口コミで広まった

らしい。DAIWA(赤)、JAF(ステン鏡面)、製造元(緑)の3色がある様だ。

かさばって重いので登山にはチョッと・・・・昔は重いホエーブス(1.5Kg)を

担いで山へ登って、何とも思わなかったのですが。早速箱を開けますと

 

本体と 収納袋 メチルアルコール180ml 換芯(おまけ)が入っています

 

外蓋(ステン鏡面)をあけますと中蓋のついたアルミカップが入っています

カップは 外形12Cm 内径9Cm 高さ15.5Cm です

カップには炊飯時の目盛が付いています 1の所まで米を入れて

1の上まで水を入れると1合炊き 2合まで炊飯できます。

本体の下にはアルコールランプがあります(脱着容易)

 

本体を上から見た所             下から見た所です

うまくチムニー構造になっている アルミカップの保温効果もありそうだ

 

アルコールバーナー部・ステンレスタンク。 裏の空気取り入れ口

 

 

本体の構造図

 

燃焼確認の覗き窓がついています

 

車中泊を想定して車に持ち込みます アルコール燃料と水500ccを入れる

 

 

アルコールランプに点火してセット          燃焼を確認 

 

 助手席の下に置きます(外蓋は外す) 車内温度28℃(本日は暑い)

 

窓は風雨を想定してサイドバイザーぎりぎり迄しか開けません(前・後の4窓共)

13分後 沸騰しました(室内温度・水温度で沸騰する時間は変わります )

 

本体とランプを切り離し、ランプにキャップを乗せて消火します

 

カップラーメンに湯を注いで4分待ちます

温度が30℃になり暑いので実験は終了 家へ持って入って食べました。

注意点 やはり車内は狭いので倒さぬ様、それに火傷に注意です。それから燃料

アルコールはメタノール(メチルアルコール)なので有毒です。蒸気も有毒なので

換気に注意です。エアコンを外気導入にして換気を計るか、口を窓の隙間に近づ

けて外気を吸う等の配慮が必要です。エタノールを燃料にすれば問題は有りません

が燃料代が3倍ほど高い(メタノールは300円位)のと若干煤がでます。このコンロの

最大の利点は風に強い事もありますが、炎が出ない事だと思います。

外側も火傷するほど熱くはなりません。それで次はご飯を炊いてみます。

 

我家の厨房で行います。まずアルミカップに2合の下線まで米を入れ、2合の上線

まで水を入れます。胚芽米の無洗米を使っています。直ぐに炊きましたが30分ほど

吸水させた方が良いと思いました。

 

アルコールランプ(コンロ・ストーブ)に点火し確認

 

沸騰するまで待ちます 室温は24℃です

 

17分後沸騰 説明書通り蓋を取り、このまま水気が無くなるまで待ちます

28分後(沸騰から11分後)水気が無くなって来たので消火

コンロを外した状態で蓋をして蒸らします(約20分)

49分後(蒸らし21分)出来上がりです

美味しそうに出来上がりました(胚芽米なので少し黄色い)

かみさんと試食 「う〜ん、少しベタ付きがあるが上等やでこれは」 

キャンプ食にしたらOKとの かみさんの意見です。

固まらないうちに移し変えましたが底の方は焦げていました。

カップの中はこの通り 幸い酷い焦げでは有りませんでしたので綺麗に洗えました。

しかし 筒状で長いので最初はいいのですが普通のしゃもじではダメです。結局

プラスチックの“レンゲ”を使いました。手巻き寿司用の小さい杓文字がいい様です

 

何とか米が炊ける事を確認(災害用にはいいと思う) 次にレトルトを温めます。

これは部屋でやりました

 

サトウのごはん と レトルト・ビーフカレーをカップに入れます。色々なパック飯が

有りますが サトウ の方が若干小さいのです。安い物を買うと少し大きいのと

食べるときに古米の匂いがするのです(古古米?)少し高いがサトウにしています。

 

レトルトカレーの拘りは大きいのですが、安いのに美味い生協のもの、国産具材

が気に入っています・・・・しかしカレーは あきるので適当に違う物を食べます。

 

蓋が閉まらないのでアルミ箔で蓋を作りました

室温は22℃ 16分後に沸騰しました

32分後(沸騰してから16分後)コンロから降ろします

できたレトルトご飯 バッチリ柔らかいです

カレーをかけて完成です ここまで35分 美味しいカレーを頂きました。

 

アルポット 炊飯もできてなかなか楽しいコンロです。欠点はと言えば火力調節が

出来ない事くらいかな〜 炊飯は慣れれば焦がす事無く上手く炊けると思います。

(早めに火を止めて蒸らし時間を多くする) 焦がさなければ後始末は簡単です。

 

湯を沸かしている事が分からないので色々な場所でさりげなく使え、強風時にも

使う事が出来るので災害時に備えて1台有ってもいいのではないでしょうか。



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